Studio TA Subsite の案内とお知らせ

ミラーレンズにCPLフィルターを使う (偏光フィルター撮影1)

2009年 06月 08日
PLフィルター(偏光フィルター)は時として非常に有効なフィルターで、レンズ固定のデジカメの時代はカメラ毎に揃えていた。しかし、一眼レフに進みレンズが増えると、口径の異なるPLを揃える余裕もなく、なんとなくPL離れしてしまう。それでも、いつもPLフィルターのことは気になるのだ。

そんなわけで、ミラーレンズでも偏光フィルターを使用したいと考えていた。ミラーレンズはフィルターをレンズの背部に内部装着する構造のものが多く、所有するタムロンのミラーレンズ Tamron SP500 も同様だ。 偏光について調べると難しい事が書かれているし、ミラーレンズは反射系を多用しているわけで、果たして内部装着でも効果が得られるのか、これはテストした方が早いと考えた。

このレンズの内装フィルター径は30.5mmで、ネットで調べると株式会社プラタ(PLATA)という輸入業者が扱う安価なCPLフィルター(円偏光フィルター)があった。通販で適合するサイズを入手したが、CPLを選択したため最初から問題が生じた。CPLフィルターは装着の際に表裏の方向性を正しく守る必要があったのだ。(PLフィルターでは表裏に関係なく同結果となる) CPLフィルターを使うのは初めてで、この事を知らなかったのだ。

次の写真の②③は、購入したままのCPLフィルターを内部装着した撮影で、光路に対して表裏が逆になっている。PLフィルター使用時に効果を確かめるのと同様に、②と③はフィルターを回転させ向きを変えて撮影した。比較のため別日に撮影した正常な絵を①に示したが、CPLフィルターの表裏を逆にした異常な色の例だ。
b0174191_957567.jpg
ミラーレンズの背部に取付ける場合は、フィルターが後ろ(カメラ側)を向いてしまい、この様に不本意な効果になってしまう。このため、フィルター枠からフィルター板を一旦外し、裏返して枠に取付けなおす必要があった。下の写真の④は、改造のために枠からフィルター板を外した所だ。固定リングを少し傷付けてしまった xx;
b0174191_2234137.jpg

①~③はミラーレンズの背部にフィルターを取付ける過程だ。
①ミラーレンズの背部に何も付いていない状態。中央のレンズ背部筒の内側に、フィルター取付け用のネジが切られている。
②フィルターをネジ込んで装着したところ。文字が印刷された枠を回して、フィルターの向きを変えるのが本来の使用方法だ。
③タムロン・アダプトール2を取付けた状態。アダプトール2には、更にKindai International製のEOS用アダプターが付いている。CPLフィルターは、これらのアダプターの中に埋まってしまった。

+

ミラーレンズはレンズ背部は固定で、背部が突出してカメラを痛める心配はないが、撮影の際に回転させる必要がある偏光フィルターには不利だ。フィルターの向きを変えるためにレンズを外さねばならず、どうみても実用的とはいえない。このためミラーレンズに偏光フィルターを使う人は余りいないだろう。それでも、効果を確認したいので、これはテストケースといった所だ。 とはいえ、昔はただでも暗い望遠に偏光フィルターはためらわれたが、最近のデジタル一眼は非常に高感度を確保している。望遠で偏光の効果が減じるのなら仕方がないが、そうでなければ既成概念を棄て偏光フィルターの利用を考えても良いのではないかと思っているのだ。

風景撮影では太陽の相対位置などで、最良の効果があるフィルターの向きが決まる。そこで、レンズに装着しない状態で目視でフィルターを透かして効果の良さそうな向きをみつけ、その向きでレンズに取付けて効果を確かめることにした。

次の写真は、そうしたテスト撮影の結果だ。このミラーレンズは付属台座のツマミを緩めるとレンズとカメラ本体の全体を縦位置に回転出来る。これは景色に対し内部装着したフィルターの向きを回転させることになるので、これを利用して効果の変化を確認している。矢印はカメラ本体の上(ペンタプリズムの向き)を示したものだ。
b0174191_22581770.jpg

①フィルターをつけない普通の撮影。
②手前の屋根に最も効果が出る向きにフィルターを装着して撮影したもの。
③カメラ全体を②から左に90度回転させて撮影したもの。

写真はトリミングのみとし、明度やコントラスト等の調整は一切していない。露出はISO800固定の自動露出で、①は1/1250sec ②は1/500sec ③は1/640secとなった。

フィルターの向きの指標にした手前の屋根の反射の変化を見ると、裸眼目視による効果の最良向きは、レンズに装着しても変わらず有効だという事が判った。

目視では遠くて気付かなかったが、自動車のボディ側面に写った壁の像は、③が最も抑え込まれている。また、左隅に別の車の後部窓の一部が写っているが、やはり③が空の反射が最も抑えられている。電柱の碍子(ガイシ)や木の葉などは、微妙だが異なった写り方をしている。

効果を宣伝するほどの写真ではないが、ミラーレンズに内部装着としても、偏光フィルターが使用できることが確かめられ、まずはひと安心というところだ。
[PR]
by Ataron | 2009-06-08 23:19 | 撮影機材/技術 | Comments(0)
名前
URL
削除用パスワード

※このブログはコメント承認制を適用しています。ブログの持ち主が承認するまでコメントは表示されません。