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SATAドライブをIDEモバイルラックに載せる

2010年 10月 17日
モバイルラック(ハードディスク・チェンジャー)は、ある程度スキルのあるユーザーにはお馴染みの機構でしょう。 複数のOS環境を一台のマシンで実現したり、バックアップ専用ハードディスクを切替えるなど、色々と使い道があります。
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昨今はマイクロソフトがせちがらくて困難になったが、システム環境をコピーしたドライブがあれば、トラブルに対しては大変に有効です。 ダウンしたシステムをレスキューするには、別に起動するシステムがあるか無いかで大違いですから。 このシステム、自らのマシンのリスク回避には余り役にたった事がなく、何度か頼まれて他マシンのレスキューに使った時に、大変に有効でした。 起動不能になった他マシンのドライブを取出して預かり、このトレーに入れレスキューしたり、データの取り出しをしたりと、とにかく便利なのです。

まあそんなわけで、Win95時代からメインマシンには必ずモバイルラックを装備し、今までに片手に余る種類のラックを使って来たのものです。 IDEの規格が変わらねばそんな必要も無かったのですが、ドライブもPCも機能向上が早く、大量高速伝送の必要から古いラックが使えなくなり、伝送ケーブルがSATA化するに到って再び全面変更を迫られています。

でも、こういうの勿体無いし、ケースがデザイン上で気に入っていることもあり、今回は旧来のモバイルラックにSATAドライブを入れる改造で乗り切ることにしました。 下は改造の要点を示した模式図です。
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①IDEラックは、電源コネクター(Power 4pin)で外部の4線電源線から電源を導入します。これは、外部ラック(SuperRack Bass)の基板に入り、一旦は前面のスイッチ(KeySW)に送られ、再び基板に戻り、赤で示した大型コネクタ端部を通じて内部ラック(In-TrayBox)に送られます。
大型コネクタの中央部や反対端の部分は本来データ用なので、ここに穴を開けSATAケーブルを通します。(電源伝達用の端部はそのまま生かしておきます)
②内部ラック基板から電源線が再び引き出され、本来はIDE型ドライブに繋ぐ電源コネクタ(P4)が付いています。 SATAドライブの電源は、幅のある電源コネクター(P15)で受ける構造なので、P4をこのコネクタに変えます。
③ドライブからのDATAは、SATAの片上L型のケーブルで引出し、大型コネクタの穴を通して、更に外部ラックに開けた穴を通して背面に出します。 ケーブルは余裕のある長さでマザーボードに繋ぐ。 ディスク交換の際は、SATAケーブルごとIn-TrayBoxを引出し、PC筐体の前面にぶら下げてBoxの蓋を外し、ドライブを外さねばならない。 かなりケーブルに余裕が必要で、PC筐体を開きマザーからケーブルを抜いた方が楽。 また、ラック収納時はケーブルを後ろから引かないと収まり難い。
④ラック前面には電源状態とアクセス状態を示す2個のLEDがあるが、STATドライブのアクセスを表示させる仕様が不明で、これは諦める。電源状態(Keyが有効か無効か)を示すのは、外部ラックのFAN回路の電源を分岐させ、抵抗1kΩを介して直接LEDを点灯させる。ファンが周れば点灯という事になる。



下の左側は、改造前のIDE型モバイルラックで、上が内部、下が外部の大型コネクタ周辺です。(メーカーはViPowERで、しごく標準的なものです)
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写真の右側は、大型コネクタの中央部に穴を開けたところです。上側の内部側はIDEケーブル(UDMA-133)を取り外しています。下側の基板の裏側に電源コネクター(Power 4Pin)があります。 また、Fはファンを接続するコネクタのプラス側、緑の線は基板から出て、LEDの+側に繋がっている線です。これを基板から外し、抵抗を介してFにハンダ付けします。

大型コネクタに穴を開ける際、上下の周囲の樹脂を残す必要があります。上下が無くなると周囲の金属枠が樹脂部から抜け落ちかねません。 そのために、穴の上下幅はSATAコネクタが通るぎりぎりに工作しています。
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穴は下の基板もくりぬいています。 基板のデータ部分のパターンは削って問題ないとの考えですが、他社製の場合などはパターンの確認も必要でしょう。 ラックをジョイントすると、穴は背部に直行する形になります。
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内部ラック(In-TrayBox)の完成した状態です。
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P4からP15の配線の中間で、線をハンダ付けで繋いでシールドしています。 こんな繋ぎをせず、元のは線ごと外して、P15の線を直接基板にハンダ付け出来たのですが、これは後から気付きました。 SATAのコネクタは「片上L型」を使うと無理なく引き出せます。
外部ラック(SuperRack Bass)の完成した状態です。
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シールドのための黒い熱収縮チューブに、1KΩの抵抗が封入されています。 F はファンのコネクタの+側で、1kΩをハンダ付け配線して分岐してます。 緑線は基板から出て LED の+側 に向かう配線です。 これを切断し、1KΩの他端をハンダ付けで繋ぎ込んでます。 黄/黒はキースイッチに行く配線でそのままです。



by Ataron | 2010-10-17 17:02 | PC環境(ハード/ソフト) | Trackback | Comments(0)
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