G1の背面には、液晶と各種のコントロールスイッチがあります。 このスイッチ類の配線状態を調べました。
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背面筐体を開き、後方に倒した状態をカメラ上方から見たのが下の写真です。
背面筐体の右半分に、金属のスイッチプレートがあり、裏側にスイッチ基板が張り付いています。 筐体背面のボタンでスイッチ基板上の各スイッチを押す構造です。この金属プレートは、スイッチ基板が押した圧力を受止める様に、基板の台座になっています。
〔スイッチプレートの取り外し〕
スイッチプレートは青印の8ヶ所で、背面筐体に固定されています。 ストラップ用フック金具が上からかぶさり、2本のネジFで固定されているので、スイッチプレートを外すには、全部で9本のネジを外す必要があります。 ネジHでも、左へ伸びる金属板の端部を、スイッチプレートの上にかぶせて固定しています。 この上下関係を覚えておく必要があります。
また、印Gの箇所に、小バネと背面に出る小さな樹脂のカム部品があります。 カムは、カメラ背面に収納した液晶を固定させる部品です。 スイッチプレートを外すと、バネとカムが分解するので、カムの構造やバネのかかり具合を事前に良く観察しておきます。
以上の確認が終わったら、ネジ9本を外します。
〔フレキシブル基板の取り外し〕
スイッチプレートから出ているフレキシブル基板(以下フレキと略します)は、ファインダーセンサの小基板と、本体の基板に接続されています。 下の写真左は本体基板のコネクター、右はファインダーセンサ基板のコネクターです。
コネクターのフレキを咥える口に相当する位置に、ロック機構があります。 写真左では茶色の樹脂、右では少し黄の濃い樹脂の部品がロック機構です。それぞれ、両サイドを赤矢印方向に押してスライドさせると、ロックが開放されてフレキが抜けます。 (逆に、フレキを挿し込んだ上で、ロック機構を逆方向に嵌めると接続されます。) 小型でデリケートな部品ですから、むやみな力をかけて壊さない様にします。
〔スイッチ配線の解析〕
フレキの露出部分は16本の配線ケーブルとして使われています。 この配線の状態を調べました。 本体基板のコネクター部に、テスターに繋いだバネ電極を押し当て、基板上のスイッチを順に押して、導通の生じる端子を探します。
16本の内、ファインダーセンサ基板に繋がる物が6本ありますが、調べたいのは背面スイッチの配線なので、今回はこれを不問にしています。
〔解析結果〕
下の写真左は一般にカメラのスイッチを操作する状態です。右は内部のスイッチプレートを、写真左の向きに合わせて置いたものです。
この向きでフレキの端子を、右から順に「端子1,端子2,端子3....端子16」とします。(写真右の青文字)
スイッチ①を押すと、端子1と端子10が導通します。
スイッチ②を押すと、端子2と端子10が導通します。
以下同様にして、端子1~端子9を端子10に導通させるスイッチを調べ、それぞれ①~⑨と写真右に水色で表示しています。 早いはなしが、端子10は共通で、それぞれのスイッチには、同番号の端子から配線が伸びているのです。
下の表は、端子番号と、それぞれ配線された先のスイッチをまとめたものです。