MFアシストを起動させるスイッチの、動作タイミングによる問題点を確認します。 カメラ背面のスイッチでの2ストローク操作でも同様ですが、リモコン化で操作がし易くなると顕在化しそうです。
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背面スイッチでは SW3 → SW4 と押しMFアシストを起動しますが、SW3 と SW4 の同時押しをするとメニューが出易く(SW4のみが働く)、時々アシストに入るという不安定な動作をします。 やはり SW3を先に押さねばならず、このタイミングをシンプルに実現する必要があります。 電子的なタイミング回路も考えましたが、シンプルさに欠けるため シャッターボタンに使う2段動作のスイッチを利用することにしました。下はPanasonic製の2段スイッチの例です。(呼称はライトタッチスイッチ)
これは、1段目のスイッチが常に2段目より先にONされ、また2段目のON→OFFの間も1段目のONが持続、押力がなくなると先に2段目がOFF、最後に1段目がOFFとなります。半押しでは1段目のみのON→OFFとなるのは周知ですね。 この動作タイミングが、実装した場合に適合するかが問題です。
2段動作スイッチを想定したテストのために、単回路のタクタイルスイッチの付いたジャンク基板を利用しました。タイミングテストの結果を以下にまとめます。
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上列はファインダー像の推移です。下列に、想定されるMF起動用の2段動作スイッチによる 端子3、端子4の電位の推移を、同期させて記入しています。
〔1〕正常動作
最初は通常のファインダー像から始まります。
(a) 1段目がONし、拡大エリアが表示される。
(b) 2段目がONとなり、MFアシストが起動状態になる。
(c)→(d) スイッチから指を離すタイミングですが、ゆっくりでも素早くても ファインダー状態に影響がない。(回路は不感状態)
ここで、実際はフォーカス操作などがあり、
(e) シャッターを切る際にMFアシストは解除される。
(f) 撮影が終わった時点で再び通常のファインダー像が表示される。
これで最初に戻ったことになり、後は同じことを繰り返す操作となります。
〔2〕誤操作による問題動作
最初の3コマ目までは先の正常動作と同じです。
(g) シャッターを切る(又はシャッターボタンの半押し)をせず、誤ってMF起動スイッチを押した場合。 2段目が押されるまでの間(半押し状態)が長いと、その間は「拡大エリアを左移動する」操作となる。
(h) 2段目が押されると、これは「MFアシストの解除」操作となる。 (通常のファインダー像を表示)
(i) 拡大がないので再びスイッチを押すと、左に移動した拡大エリアが表示される。
(j) MFアシストとなるが、拡大エリアが左にズレたままとなる。
この誤操作で、半押し状態が短いクリックでは、拡大エリアの移動がないかもしれません。 しかし、誤操作のたびに左へのズレは蓄積します。 実際にリモコン操作をしてみないと、どの程度ズレを起こすか判りません。 ズレて来たらフォーカスモードダイアルでリセットするだけですが。
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2段動作スイッチで、MFアシストの起動が1アクションで可能になります。 早速購入先を探したところ、一般には入手困難で、「RS Components K.K.」という部品通商で安いですが5個のまとめ買いとなりました。下は、同社で購入可能な2段動作スイッチのリンクです。
Panasonic タクトスイッチ EVQPWBA15ALPS タクトスイッチ SKRNPAE010