スイッチ基板の調べるのがけっこう難航しました。 基板の配線やフレキ配線が微細で、テスターを見ながらポイント/ポイントを測るのが困難なのです。 この作業を通じて、導通チェッカーの音で判断すれば、プルーブ先から眼をそらさずに、要領よくチェックポイントに当てられると気付きました。
私は導通チェッカーが無い昔のデジタルテスターを大事に使って来ました。 チェッカーは後に一般的な機能になりましたが、私的には別に必要が無かったのです。 しかし、今回はコレがどうしても要りそうです。
で、とうとうテスターの更新となりました。 時間がなくて慌てて購入したのですが、長野県のKaise社のポケットDIMM SK-6555という製品(約4000円)でなかなか良さそうです。 プルーブの収納具合を気にして選んだのですが、バッテリーがCR2032と入手し易く先ず合格。 マニュアルを読むと、自動電源スヌーズ機能(解除可能)が付いていたり、コンデンサ容量や交流周波数(~100kHz)まで測れるらしい。 知らない間に、ずいぶん便利になっているのに驚きます。 導通チェッカーは60Ω以下で鳴り、その抵抗値を表示します。
右は微細作業用の拡大眼鏡で、これにも最近は良く助けられてます。
このテスター(導通チェッカー)を使い始めると、うその様に作業が進み出しました。 下の写真は、要所をチェックしながら回路をスケッチしているところです。
スイッチ回路の要点が判って来ました。3層程度のプリント基板で実回路で見えない部分があるので、下図に推測される回路を赤線で書き込んで示しています。
図中で、「iA」はインテリジェントオートSW、「RP」は後ダイアルのプッシュSWです。 「G」は接地レベルで、基板の明るいグリーン色に見える広い部分は、殆どが接地レベルで繋がっています。 そして「A」のポイントは、RPとiAの回路が合流する部分で、直上に実装型の小型抵抗10kΩがあります。
上の回路を、整理して書き直したものが下です。
一番上の枠は、このスイッチ基板から出ている大きなフレキを意味しています。 その接点の端から①②③、中央部の幅のある接点がGです。
青い四角は、後ダイアルSWを繋ぐ小フレキ(4Pin)のコネクタで、その下の枠は後ダイアルSWを意味しています。 後ダイアルSWのロータリー動作の信号は、2個の「d」のポイントから出力され、それぞれ②と③の接点に繋がって、他基板へ導かれています。
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今回、改造で必要となる内容で注目すべき点は、「iA」と「RP」の回路がAで合流して、接点①で他基板に導かれる点です。 ①が直接接地なら「iAがON」、10KΩを介して接地すれば「RPがON」と判断されるという事で、Gシリーズ共通のレリーズリモコンも同様な伝達方式を使っています。 配線数を減らすのが目的なのでしょうか?