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Panasonic DMC-G1 解体新書 (9)

2011年 05月 29日
リモコンのケースの表裏は2mm厚のアクリル板を使います。 1.5mm程度で強度は充分ですが2mmしか入手できませんでした。 押しボタンを保持する板バネは0.2mm厚の燐青銅板を使います。これも、もう少し厚いものが良さそうに思ったのですが、これしか入手出来ませんでした。 下の写真は、原寸図を描いた型紙で、ケース表裏用のアクリル板を切り出したところです。 燐青銅板の表面には、型紙を元にした採寸線を描いて切出す準備をしています。
b0174191_2235567.jpg
こういう板に描くのには、もっぱらマイクロマイナスドライバーを使います。 型紙がけっこう適当なのがご愛嬌ですが、既に完成している基板なども現物合わせで採寸しています。 キーポイントは2個のスイッチの軸位置をピタリと合わせることにつきます。

最初、燐青銅板を素で切り出そうとして、散々な結果となりました。 糸ノコでもハサミでも、切断面から反ってしまいます。 下の①が失敗作です。
b0174191_22203386.jpg
そこで②の様に、2mmアクリル板を両面テープで貼り付けてやると、綺麗に加工できることが判りました。 ③は穴あけの後で切出しの途中、④は切出しが終わりヤスリがけの整形も完了した所です。 余った部分も、裏打ちで反らずに理想的な加工です。
下は、揃ったパーツをとりあえず突合せた所です。
b0174191_2253012.jpg
黒ネジの部分、バネ固定の精度と強度のために、タッピングからビスナットに変更しました。



押しボタンの軸加工はけっこう時間がかかりました。
b0174191_2252854.jpg
左の2個は加工が仕上がったものです。 左端のは作業用ナットが嵌ったままですが、削り作業でナットの一部が削れています。軸の削り後に、作業用ナットを抜いてネジ山の変形を戻すところがミソです。 右は削りの試しで出来たネジですが、燐青銅板にナット固定すると僅かに軸先が出る長さとなります。 軸先は2mm径程まで削り、更に先端を丸めています。 この様な加工をしないと、2段スイッチの押下部のメタルカバーにネジ山が当たり、スムーズな押下が出来ません。 また、ゴム製の押下ポイントはもろそうなゴム状なので、なるべく当たりが柔らかくなる様に考慮しています。


  この Panasonic DMC-G1 の改造記事は(1)~(10)まであります。
  以下にリンクをまとめましたのでご参考に。
     Panasonic DMC-G1 解体新書 (1) 背部筐体の開放手順
     Panasonic DMC-G1 解体新書 (2) スイッチ基板の回路解析
     Panasonic DMC-G1 解体新書 (3) スイッチ基板のフレキの改造
     Panasonic DMC-G1 解体新書 (4) 2段動作スイッチ実装時の動作シュミレーション
     Panasonic DMC-G1 解体新書 (5) 「単動作スイッチ+電子回路」方式の考察
     Panasonic DMC-G1 解体新書 (6) 上部/前部筐体の開放手順
     Panasonic DMC-G1 解体新書 (7) リモコンジャック基板の改造
     Panasonic DMC-G1 解体新書 (8) 専用リモコンの回路
     Panasonic DMC-G1 解体新書 (9) 専用リモコンの押しボタンの製作
     Panasonic DMC-G1 解体新書 (10) リモコン筐体とジャック部の製作


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by Ataron | 2011-05-29 23:05 | 撮影機材/技術 | Comments(0)

Panasonic DMC-G1 解体新書 (8)

2011年 05月 29日
MFアシストはレリーズ半押しで解除できることもあり、スムーズな連携操作を考えるとレリーズとMFアシストスイッチがリモコン上に並ぶのがベストです。 既成リモコンを改造してMFアシストボタンを加える事も考えましたが、雲台アームを操作しながらでも邪魔にならないリモコンがあればと、いっそ最初からデザインして製作することにしました。

b0174191_3403374.jpg
このデザインは、2つのスイッチを母指で押すタイプで、第2指か第3指にかけた状態で操作します。 一般のリモコンより短く、薄くコンパクトな形で、背部に指を通すクリップを付けようと考えています。

上図の青いV字型は、2つの押ボタンを支持する薄い板バネです。 ボタンの下に表面実装型の2段スイッチを置き押せる様にします。 スイッチは簡単なリモコン用回路を組んで小基板上にハンダ固定します。 スイッチを押すポイントは精度が必要なので、板バネを固定する台座と、基板とを共通の底板上に固定します。



押ボタンは操作フィーリングに関係しますから、使えそうなものを色々入手して選びました。 2段スイッチの押下部は2mm径以下の細さで、押ボタン径のわりにとても尖った軸先が必要です。 一般ネジではありえないバランスで、ローレットネジ等で軸は3mm径のものを使い、軸を加工して先を細くすることにしました。
b0174191_461750.jpg
①頭径10mmの化粧蓋を持つネジです。 仕上がりは美しく良さそうなのですが、蓋構造のため頭が長すぎます。削っても限界があり、スイッチ高が高過ぎて不採用。
②ローレットネジで頭径8mmです。 マイナスの頭の溝を削って行くと、スイッチ高が低くなり過ぎました。 また頭径が少し小さくてボツ。
③プラスチックのローレットネジで頭径11mmです。 周囲のギザキザを削り、頭の高さも削って、ちょうど良さそうになりました。 たまたまこの型の金属タイプが入手出来ず樹脂製となりましたが、軽くていいかもしれません。

リモコン表面は2mm厚のアクリル板を考えていて、表面からの頭の飛出し分を計っています。 出すぎは誤操作傾向になり、低過ぎは押し難いでしょう。 手袋も考えたボタンの大きさのつもりです。 金属/樹脂を問わず、ドリルに咥えさせてヤスリがけすれば、加工は難しくありません。 過去記事の「三脚ケース製作記事」を参照ください。



表面実装型のスイッチが、上手くハンダ付けできるか心配でしたが、自由基板を通常とは表裏逆に使うと、ちゃんと取り付けが出来ました。 下は完成した基板と、右は回路図です。
b0174191_4382285.jpg
美しい出来あがりではありませんが、基板の反対側は全くフラットです。 レリーズリモコンの回路で3つの抵抗を使っていますが、純正品通りの値の持ち合わせがなく、アバウトな値のモノを使っています。 テストしたところ問題なく動作しました。


  この Panasonic DMC-G1 の改造記事は(1)~(10)まであります。
  以下にリンクをまとめましたのでご参考に。
     Panasonic DMC-G1 解体新書 (1) 背部筐体の開放手順
     Panasonic DMC-G1 解体新書 (2) スイッチ基板の回路解析
     Panasonic DMC-G1 解体新書 (3) スイッチ基板のフレキの改造
     Panasonic DMC-G1 解体新書 (4) 2段動作スイッチ実装時の動作シュミレーション
     Panasonic DMC-G1 解体新書 (5) 「単動作スイッチ+電子回路」方式の考察
     Panasonic DMC-G1 解体新書 (6) 上部/前部筐体の開放手順
     Panasonic DMC-G1 解体新書 (7) リモコンジャック基板の改造
     Panasonic DMC-G1 解体新書 (8) 専用リモコンの回路
     Panasonic DMC-G1 解体新書 (9) 専用リモコンの押しボタンの製作
     Panasonic DMC-G1 解体新書 (10) リモコン筐体とジャック部の製作


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by Ataron | 2011-05-29 04:46 | 撮影機材/技術 | Comments(0)

Panasonic DMC-G1 解体新書 (7)

2011年 05月 26日
前部筐体を開けて、ようやくリモコンのジャック基板に到達できました。

基板類は補強金具に取り付けられ、筐体内側に固定されています。 金具ごと外したジャック基板周辺の構造は下の様なものです。
b0174191_22365992.jpg
①左下の小基板には、レンズのロックボタンを押した事をコントロールに知らせる感圧スイッチが付いています。
②ジャック基板は中央のネジ1本で土台の補強金具に取付けられています。
③黒い樹脂カバーをジャック前面と基板に嵌め、ネジ1本で固定した上で、金具全体を前部筐体に取付ける構造です。 (写真ではカバーの取付けが適当ですが、実際は雌ジャックの口金面が樹脂カバー面まで出て来ます) 樹脂カバーは雌ジャックを補強し、ハッチの内底となります。



下はリモコンの雌ジャックのクローズアップです。
b0174191_22532539.jpg
雄ジャックの極を先頭から a~d とした場合に、雌ジャック側でそれぞれが繋がる接点を示しています。 (雄ジャックを繋がない場合、接点a は a' に、接点b は b' に繋がります)



Gシリーズのリモコンジャックは4極2.5mm径の特殊な仕様です。 ジャックの根元から2番目の極(c)は接地レベルで、根元の極(d)とでレリーズをコントロールします。 また、2番目の極(c)と、先の2極(aとb)とで外部ステレオマイクの音声信号を扱う仕様です。

G1では動画や録音機能がありませんから、雌ジャックの先2極(aとb)は配線がありません。 MFアシスト起動のリモコン化にこの2極を利用すれば、カメラ本体に不要な穴を作り配線を出すという無作法をしなくて済みます。 また、配線が一つのジャック経由で最初から纏まってうってつけです。

雌ジャックの a b の接点に配線をハンダ付けしました。 基板に最初からハンダ盛りがあり簡単です。
b0174191_2303788.jpg
配線は背部まで出して、「解体新書(3)」で分岐させた線と繋ぎ、簡単にシールドしました。



ここまではほぼ問題なく進めて来れたのですが、4極2.5mm径のジャックという難関に出くわしました。 リモコン部の自作のため入手したジャックは 【MP-425】2.5mm4極プラグ というもので、現在のところ一般で入手可能な唯一の2.5mm径ジャックの様です。

しかし、実際に配線してテストしてみると、先から2番目の極だけ接触が不安定となりました。 どうも規格が曖昧でサイズ上の不統一がある様です。
b0174191_2349893.jpg
入手したジャックを改造して、根元からの長さを僅かに長くしたところ、どうにか使える様になりましたが、純正品のジャックなどを入手して見直し中です。

4極の3.5mmジャックは豊富に出回っていて、2mmほど長いだけです。 下はそんなサンプルですが、小型化にしのぎを削る携帯モバイル業界でも、3.5mm径が選択されています。b0174191_00265.jpg
このG1にも実装可能な余裕はあり、こちらが採用されなかったのは残念です。 少しでも小さく軽くしたかったのか、異種ジャックを刺されるトラブルを避ける目的なのか。 マニアライクな汎用性がGシリーズの売りであって欲しいところですが...


  この Panasonic DMC-G1 の改造記事は(1)~(10)まであります。
  以下にリンクをまとめましたのでご参考に。
     Panasonic DMC-G1 解体新書 (1) 背部筐体の開放手順
     Panasonic DMC-G1 解体新書 (2) スイッチ基板の回路解析
     Panasonic DMC-G1 解体新書 (3) スイッチ基板のフレキの改造
     Panasonic DMC-G1 解体新書 (4) 2段動作スイッチ実装時の動作シュミレーション
     Panasonic DMC-G1 解体新書 (5) 「単動作スイッチ+電子回路」方式の考察
     Panasonic DMC-G1 解体新書 (6) 上部/前部筐体の開放手順
     Panasonic DMC-G1 解体新書 (7) リモコンジャック基板の改造
     Panasonic DMC-G1 解体新書 (8) 専用リモコンの回路
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     Panasonic DMC-G1 解体新書 (10) リモコン筐体とジャック部の製作


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by Ataron | 2011-05-26 23:09 | 撮影機材/技術 | Comments(0)

Panasonic DMC-G1 解体新書 (6)

2011年 05月 24日
G1のシャッターリモコンのジャックは、ボディ前部筐体の横にあります。 このジャックの基板にアプローチするために、前部筐体を開きました。 前部筐体を開くためには、かならず背部筐体→上部筐体→前部筐体の順に開く必要があります。 少し勇気が必要ですが、ここまで来れた人には可能でしょう。

〔背部筐体の開放手順〕
「解体新書(1)」を参照ください。 背部筐体を開くために10本のネジを外しますが、これが前提となります。

前部筐体を開くためには、それに加えて以下に一覧した8本のネジを外しておく必要があります。 これらに上部筐体の固定ネジも含まれ、この段階で全て外しておきます。
b0174191_15505356.jpg
背部筐体を開放して、液晶面を収納して保護し背方向に倒します。 背部筐体へのフレキ等を繋いだままで以降に進む場合は、無理な力をかけない様に注意します。

〔上部筐体の開放手順〕
上部筐体から背部の基板に繋がっているフレキ(下図の4ヶ所だけ)を外します。
b0174191_1558166.jpg
●左右の細いフレキ(K印)は、固定しているネジを抜くと外れます。
●他の2箇所のフレキはコネクターのロックを解除して抜きます。
フレキを外しても、ストロボへの太線・細線の4本が繋がったままですから、これらに注意しながら上部筐体の全体を背部方向へ水辺にずらして抜きます。 前部筐体との噛合せが外れたら、後ろへそのまま倒します。(イナバウアー) 下がその状態で、後ろへ開いた背部筐体の上に、上部筐体が乗っています。
b0174191_1612923.jpg


〔前部筐体の開放手順〕
上部筐体を外すと、その下にある小基板類にアプローチできます。 前部筐体に繋がったフレキが2ヶ所あり、これを外してから前部筐体を開きます。
b0174191_1618390.jpg
●上図左のL印のフレキは、時計用パッテリー、リモコンジャック、AF補助光ランプ、レンズロックピンセンサー等に接続されています。(このフレキを外すと、時計の時刻設定がリセットされます)
●右のM印のフレキは、レリーズボタン、前ダイアル等に接続されています。
2ヶ所のコネクターでロックを解除してフレキを抜き、前部筐体を少しずつ前方へずらして外します。
外れた前部筐体の左右の内部です。
リモコンジャック側
b0174191_16353333.jpg
レリーズボタン側
b0174191_16362069.jpg

全ての筐体を外した本体の状態です。
b0174191_16382680.jpg
b0174191_16383458.jpg



これで、必要な開放作業は完了しました。


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  以下にリンクをまとめましたのでご参考に。
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     Panasonic DMC-G1 解体新書 (2) スイッチ基板の回路解析
     Panasonic DMC-G1 解体新書 (3) スイッチ基板のフレキの改造
     Panasonic DMC-G1 解体新書 (4) 2段動作スイッチ実装時の動作シュミレーション
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by Ataron | 2011-05-24 16:41 | 撮影機材/技術 | Comments(0)

Panasonic DMC-G1 解体新書 (5)

2011年 05月 22日
2段スイッチでメカニカルに端子3と端子4の接地タイミングをずらせる方法へ進んでいるのですが、他の方式で比較的簡単なパーツで電気的に実現できました。 実は時定数がいいかげんなテストで失敗していたのが、計算して部品をそろえたところ、ちゃんと動いたのです。 但し、メカニカル方式に劣る難点もあります。
b0174191_8425416.jpg
左が回路図で、2KΩと22μFによる時定数(2KΩ×22μF)あたりが適当と思いました。 この値より小さいと不安定な動作になり、大幅に大きいと端子4の動作が間延びします。

回路図のスイッチを押すと、端子3は端子10(接地電位)に直接に繋がりますが、端子4は抵抗とコンデンサで構成された回路に繋がっているので、電位の変化が遅れます。右図はそれをアバウトに描いたものです。

●端子3はカメラ背面のSW③、端子4はSW④に、それぞれ繋がっています。
●ダイオードを端子4に入れていますが、カメラ側のSW④を操作した場合に、この回路を経由してSW③をONさせない効果があります。同様に端子3側にも入れたいところですが、そうすると端子3は動作しません。(コントロール回路上で何か理由があるのでしょう) 従って、カメラ側でSW③を押すと、この回路を経由してSW④もONします。 メニュー等のスイッチ操作に困る不都合があるかもしれません。 メカニカルな方式ではこれは生じませんから、これがこの方式の難点です。
●この回路の良いところは、入手容易なスイッチ1個で実現できることです。2段スイッチは基板実装仕様の足のないものしかありませんから、工作上はこちらがかなり有利です。 誤操作で2度押しをした場合は、「解体新書(4)」の2段スイッチの場合と同様に、拡大画面の位置ズレが生じます。


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  以下にリンクをまとめましたのでご参考に。
     Panasonic DMC-G1 解体新書 (1) 背部筐体の開放手順
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     Panasonic DMC-G1 解体新書 (3) スイッチ基板のフレキの改造
     Panasonic DMC-G1 解体新書 (4) 2段動作スイッチ実装時の動作シュミレーション
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by Ataron | 2011-05-22 09:30 | 撮影機材/技術 | Comments(0)

Panasonic DMC-G1 解体新書 (4)

2011年 05月 18日
MFアシストを起動させるスイッチの、動作タイミングによる問題点を確認します。 カメラ背面のスイッチでの2ストローク操作でも同様ですが、リモコン化で操作がし易くなると顕在化しそうです。



背面スイッチでは SW3 → SW4 と押しMFアシストを起動しますが、SW3 と SW4 の同時押しをするとメニューが出易く(SW4のみが働く)、時々アシストに入るという不安定な動作をします。 やはり SW3を先に押さねばならず、このタイミングをシンプルに実現する必要があります。 電子的なタイミング回路も考えましたが、シンプルさに欠けるため シャッターボタンに使う2段動作のスイッチを利用することにしました。下はPanasonic製の2段スイッチの例です。(呼称はライトタッチスイッチ)
b0174191_3113188.jpg
これは、1段目のスイッチが常に2段目より先にONされ、また2段目のON→OFFの間も1段目のONが持続、押力がなくなると先に2段目がOFF、最後に1段目がOFFとなります。半押しでは1段目のみのON→OFFとなるのは周知ですね。 この動作タイミングが、実装した場合に適合するかが問題です。

2段動作スイッチを想定したテストのために、単回路のタクタイルスイッチの付いたジャンク基板を利用しました。タイミングテストの結果を以下にまとめます。
b0174191_320539.jpg


上列はファインダー像の推移です。下列に、想定されるMF起動用の2段動作スイッチによる 端子3、端子4の電位の推移を、同期させて記入しています。

〔1〕正常動作
b0174191_3231535.jpg
最初は通常のファインダー像から始まります。
(a) 1段目がONし、拡大エリアが表示される。
(b) 2段目がONとなり、MFアシストが起動状態になる。
(c)→(d) スイッチから指を離すタイミングですが、ゆっくりでも素早くても ファインダー状態に影響がない。(回路は不感状態)
ここで、実際はフォーカス操作などがあり、
(e) シャッターを切る際にMFアシストは解除される。
(f) 撮影が終わった時点で再び通常のファインダー像が表示される。
これで最初に戻ったことになり、後は同じことを繰り返す操作となります。

〔2〕誤操作による問題動作
b0174191_3484425.jpg
最初の3コマ目までは先の正常動作と同じです。
(g) シャッターを切る(又はシャッターボタンの半押し)をせず、誤ってMF起動スイッチを押した場合。 2段目が押されるまでの間(半押し状態)が長いと、その間は「拡大エリアを左移動する」操作となる。
(h) 2段目が押されると、これは「MFアシストの解除」操作となる。 (通常のファインダー像を表示)
(i) 拡大がないので再びスイッチを押すと、左に移動した拡大エリアが表示される。
(j) MFアシストとなるが、拡大エリアが左にズレたままとなる。

この誤操作で、半押し状態が短いクリックでは、拡大エリアの移動がないかもしれません。 しかし、誤操作のたびに左へのズレは蓄積します。 実際にリモコン操作をしてみないと、どの程度ズレを起こすか判りません。 ズレて来たらフォーカスモードダイアルでリセットするだけですが。



2段動作スイッチで、MFアシストの起動が1アクションで可能になります。 早速購入先を探したところ、一般には入手困難で、「RS Components K.K.」という部品通商で安いですが5個のまとめ買いとなりました。下は、同社で購入可能な2段動作スイッチのリンクです。
Panasonic タクトスイッチ EVQPWBA15
ALPS タクトスイッチ SKRNPAE010


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by Ataron | 2011-05-18 04:18 | 撮影機材/技術 | Comments(0)

Panasonic DMC-G1 解体新書 (3)

2011年 05月 17日
スイッチプレートの配線を調べたところで、いよいよ改造にかかります。 ここからは後もどり出来ません。 私の主な目的は、実はMFアシスト(マニュアルフォーカスアシスト)起動操作のリモコン化です。

Panasonic Lumix G シリーズはマニュアルフォーカスを常備ファインダーで確実に出来る(EVFによるMFアシスト機能)という、優れてまれな能力を備えています。 しかし初代機G1は、専用レンズ以外のレンズ使用では、MFアシストの起動まで背部スイッチの2アクションが必要です。 それでようやくEVF像が拡大モードになるのです。 ユーザー要望を取り入れた形で、後の製品ではこれがワンアクションに改良された様です。 マウントアダプターで好みのレンズを使う人にとって、MFアシストが使い難いのは困りますからね。

超望遠レンズを使用しようという場合、この2アクションは更に問題です。 雲台のアームとレリーズリモコンから右手を離し、ボディのスイッチを2回押し(このスイッチがまた押しにくく、ファインダー像が揺れるでしょう)、リモコンレリーズとアームを右手で探し、左手でフォーカスを操作してレリーズ...こういう事をレリーズ毎にやれるでしょうか? 不可能ではなくても野鳥撮影では能率が悪すぎますね。

そこで、MF起動もレリーズもアームまで持っていけるリモコンで可能にしようというわけです。 ワンショット毎にMFアシストは解除されますが、これは仕方がありません。 ショット毎にはフォーカス確認は要らないでしょうし。 (これを改良したければ、ファームウエアの書換えしかないでしょう) リモコン化出来れば、ファインダーを覗いたまま、左手はフォーカス操作、右手は雲台アームとリモコンを操作し続けられます。 このリモコン化は、G1を野鳥撮影の実戦に投入するには必須条件と思うのです。



MFアシストの起動は、カーソルボタンを「左(SW3)」→「中央(SW4)」の順に押して行う仕様です。 これは、フレキの端子番号では、「端子3」→「端子4」の順に「端子10」に繋ぐ操作です。(「解体新書(2)」を参照ください)
ここで、レリーズリモコンを分解状態でG1に接続して調べたところ、「端子10」と「リモコンジャックの根元」、また「HDMI端子のシールド」などが、共通したレベルらしいと判りました。 つまり、上記のカーソルSWをリモコン化するには、「端子10」はレリーズリモコンの配線で代用でき、「端子3」「端子4」を引き出せばよいわけです。 後で判りましたが、「端子10」や「リモコンの根元」などは0vの接地ラインで、「端子3」「端子4」等はフリー時は3v程の電位があり、スイッチでこれを接地させると各動作が入るコントロールをしています。

さて、線を引出すポイントを色々と探したのですが、あらゆる部品が微小精細で、結局フレキから引出すことにしました。 ここが最も配線の幅が大きいことと、最悪の結果となっても、このスイッチプレートの交換で修理が済むという判断です。

下の写真のフレキで青枠の部分に分岐の配線を加工します。
b0174191_23121374.jpg
下は加工の工程です。かなり拡大しています。実際は廃材のフレキで何度も練習してから加工しています。
b0174191_23454993.jpg
①加工はフレキの配線の山が出た面(裏はつるつるです)を加工します。 拡大鏡下でカッター先で丁寧にフレキ表面を削り、2~3mmの長さでプリント面を露出させます。 後ろにアルミ板を置いて削りました。
②削り取った部分の拡大です。 どうしても周囲を削ってしまいますが、他線が露出しなければ可でしょう。
③プリント露出面にハンダを流します。20wコテですが一瞬で流れました。 もう少し弱いコテの方がベターかも。
④細い被覆単線をストリップし、ハンダメッキして下準備したものを用意し、一瞬でハンダ付けします。裏はわずかだけフレキシートが変形しました。
⑤分岐部を保護するために、引出し線をたわみを持たせます。
⑥上からテープを巻き、配線の補強とシールドとしました。



以上で配線を引出せたわけですが、ボディからの配線の引出し方を考えねばなりません。どこかにジャックを設けても良いのですが、動作テストやリモコンスイッチの問題もあり、後にまわします。

とりあえず、スイッチプレートを元どおり取付けます。
プレートの取付けで、液晶固定カム(スプリング)を元に戻すのがやっかいです。 下を参考にしてください。
b0174191_0172750.jpg
最初に左の様にスプリングにカム軸を通して、所定の位置に置きます。 プレートを被せて行き、右の様にスプリングの先をプレートの上に出させます。 飛び出した部分はプレートの固定後にかけてやればOKです。



スイッチプレートは、スプリングを押さえる一方で、反対側のファインダーの部品の下側に、もぐり入ませます。
b0174191_0263969.jpg
青円の部分の上下関係が元の状態です。 ここで、何本かネジを仮留めします。

更に、右手側のストラップのフック金具を取付けます。
b0174191_0295112.jpg
フック金具は長めのネジ2本を使っています。ここでも、スイッチプレートの上にフック金具が固定されます。

ネジの仮留めしながら、スイッチプレートが正確な位置に固定されている事を確認して、最後に本固定をします。 拙い固定だと、スイッチが上手く働かないものが出るかもしれません。 後で動作確認します。



引出し線を、テストのためコネクタハッチの隅から出して、背面筐体を元に戻しました。
b0174191_0374158.jpg
筐体のネジは全く固定していませんが、この状態でスイッチの動作テストをしてゆきます。


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     Panasonic DMC-G1 解体新書 (5) 「単動作スイッチ+電子回路」方式の考察
     Panasonic DMC-G1 解体新書 (6) 上部/前部筐体の開放手順
     Panasonic DMC-G1 解体新書 (7) リモコンジャック基板の改造
     Panasonic DMC-G1 解体新書 (8) 専用リモコンの回路
     Panasonic DMC-G1 解体新書 (9) 専用リモコンの押しボタンの製作
     Panasonic DMC-G1 解体新書 (10) リモコン筐体とジャック部の製作


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by Ataron | 2011-05-17 00:39 | 撮影機材/技術 | Comments(0)

明石公園 2011.05.08 水浴びするねん

2011年 05月 15日
機材の改造にとらわれて、整理が遅れた「水浴び」写真です。 水場ともなれば、もうあちこちでバシャバシャやってますね。



b0174191_21343211.jpg
浴びたら乾かさなね。
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あんなポーズやら、
b0174191_21344883.jpg
こんなポーズやら、しますねん。
b0174191_21345861.jpg



一瞬、新種かと思ってしまいそうな風貌。
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こちらも水浴び中なのね、まだ行くの
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ワッチャッ!
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「それで何か?」
b0174191_21424055.jpg



EOS7D + Canon EF300mm F4L IS USM を使用、画像はクリックで拡大表示します。
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by Ataron | 2011-05-15 21:49 | 鳥さんの写真 | Comments(0)

Panasonic DMC-G1 解体新書 (2)

2011年 05月 13日
G1の背面には、液晶と各種のコントロールスイッチがあります。 このスイッチ類の配線状態を調べました。



背面筐体を開き、後方に倒した状態をカメラ上方から見たのが下の写真です。
b0174191_21275150.jpg
背面筐体の右半分に、金属のスイッチプレートがあり、裏側にスイッチ基板が張り付いています。 筐体背面のボタンでスイッチ基板上の各スイッチを押す構造です。この金属プレートは、スイッチ基板が押した圧力を受止める様に、基板の台座になっています。

〔スイッチプレートの取り外し〕
スイッチプレートは青印の8ヶ所で、背面筐体に固定されています。 ストラップ用フック金具が上からかぶさり、2本のネジFで固定されているので、スイッチプレートを外すには、全部で9本のネジを外す必要があります。 ネジHでも、左へ伸びる金属板の端部を、スイッチプレートの上にかぶせて固定しています。 この上下関係を覚えておく必要があります。

また、印Gの箇所に、小バネと背面に出る小さな樹脂のカム部品があります。 カムは、カメラ背面に収納した液晶を固定させる部品です。 スイッチプレートを外すと、バネとカムが分解するので、カムの構造やバネのかかり具合を事前に良く観察しておきます。

以上の確認が終わったら、ネジ9本を外します。

〔フレキシブル基板の取り外し〕
スイッチプレートから出ているフレキシブル基板(以下フレキと略します)は、ファインダーセンサの小基板と、本体の基板に接続されています。 下の写真左は本体基板のコネクター、右はファインダーセンサ基板のコネクターです。
b0174191_22371692.jpg
コネクターのフレキを咥える口に相当する位置に、ロック機構があります。 写真左では茶色の樹脂、右では少し黄の濃い樹脂の部品がロック機構です。それぞれ、両サイドを赤矢印方向に押してスライドさせると、ロックが開放されてフレキが抜けます。 (逆に、フレキを挿し込んだ上で、ロック機構を逆方向に嵌めると接続されます。) 小型でデリケートな部品ですから、むやみな力をかけて壊さない様にします。

〔スイッチ配線の解析〕
フレキの露出部分は16本の配線ケーブルとして使われています。 この配線の状態を調べました。 本体基板のコネクター部に、テスターに繋いだバネ電極を押し当て、基板上のスイッチを順に押して、導通の生じる端子を探します。b0174191_225049.jpg
16本の内、ファインダーセンサ基板に繋がる物が6本ありますが、調べたいのは背面スイッチの配線なので、今回はこれを不問にしています。

〔解析結果〕
下の写真左は一般にカメラのスイッチを操作する状態です。右は内部のスイッチプレートを、写真左の向きに合わせて置いたものです。
b0174191_0584931.jpg
この向きでフレキの端子を、右から順に「端子1,端子2,端子3....端子16」とします。(写真右の青文字)

スイッチ①を押すと、端子1と端子10が導通します。
スイッチ②を押すと、端子2と端子10が導通します。
以下同様にして、端子1~端子9を端子10に導通させるスイッチを調べ、それぞれ①~⑨と写真右に水色で表示しています。 早いはなしが、端子10は共通で、それぞれのスイッチには、同番号の端子から配線が伸びているのです。

下の表は、端子番号と、それぞれ配線された先のスイッチをまとめたものです。
b0174191_105147.jpg



  この Panasonic DMC-G1 の改造記事は(1)~(10)まであります。
  以下にリンクをまとめましたのでご参考に。
     Panasonic DMC-G1 解体新書 (1) 背部筐体の開放手順
     Panasonic DMC-G1 解体新書 (2) スイッチ基板の回路解析
     Panasonic DMC-G1 解体新書 (3) スイッチ基板のフレキの改造
     Panasonic DMC-G1 解体新書 (4) 2段動作スイッチ実装時の動作シュミレーション
     Panasonic DMC-G1 解体新書 (5) 「単動作スイッチ+電子回路」方式の考察
     Panasonic DMC-G1 解体新書 (6) 上部/前部筐体の開放手順
     Panasonic DMC-G1 解体新書 (7) リモコンジャック基板の改造
     Panasonic DMC-G1 解体新書 (8) 専用リモコンの回路
     Panasonic DMC-G1 解体新書 (9) 専用リモコンの押しボタンの製作
     Panasonic DMC-G1 解体新書 (10) リモコン筐体とジャック部の製作


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by Ataron | 2011-05-13 23:40 | 撮影機材/技術 | Comments(0)

Panasonic DMC-G1 解体新書 (1)

2011年 05月 12日
Panasonic Lumix G シリーズは大変にマニアライクなカメラで、ユーザーの中にはレンズのマウント部改造までされている人もいる様です。 私の場合、G1の本体の改造を考えていて、その目的で筐体を開ける方法を調べました。 ネット上には本体の分解写真などが散見されます。
b0174191_14123197.jpg
こういうのを参考にしましたが、なんとか背面を開くことが出来たので、その手順を紹介します。 G1本体の内部にアプローチしたい方は参考にしてください。



下は、G1筐体の背部を開くために、外す必要のあるネジの場所を一覧したものです。中央下の背面図に全てのポイントが記入されていますので、上の左右(側面)は補足説明と考えると判り易いでしょう。
b0174191_14195254.jpg
〔背部筐体の開放手順〕
①あらかじめ、本体からレンズ、バッテリー、メモリー等を全て外しておきます。
②最初にアイカップをはずすために、アイカップゴムの下面の2本のネジ(CL,CR)を外します。
b0174191_12442515.jpg
アイカップは上縁の2個の爪で本体側に掛けられています。上の写真を参考に爪を折らない様に外します。
③アイカップが外れると、下の様にEVFフインダーの両肩位置にあるネジが2本見えます。(赤印 EL,ER) この2本のネジ(長い)を外します。
b0174191_1643720.jpg
ネジは多種のものが使用されていて、元の場所を忘れる可能性があります。 紙に見取り図を描いて、その上に貼り付けて行くと、紛失や間違いをなくせます。
b0174191_1665830.jpg
④次は左右の側面にあるネジ(S)を6本外します。場所によって長さが違いますから注意。
⑤更に、底面にある背部筐体側のネジ(G)の3本を外します。 底面には三脚穴より前方に、前部筐体側の3本のネジがありますが、外す必要はありません。
⑥以上で、背部の筐体は本体から分離することが出来ます。 無理な力を加えない様に、背部筐体の全体を少しずつ本体から浮かせて行きます。 周囲のハッチを開いて指をかけ、少しずつ開くのが良いと思います。
b0174191_16171830.jpg
上の写真の様に1対の細いリード線と、2枚のフレキシブル基板が本体と繋がっていますから、開く際と開いた後にも、これらに無理な力をかけないよう注意します。
b0174191_1415484.jpg



現在、ここまで分解で到達しました。 この後の改造方針の考察中です。


  この Panasonic DMC-G1 の改造記事は(1)~(10)まであります。
  以下にリンクをまとめましたのでご参考に。
     Panasonic DMC-G1 解体新書 (1) 背部筐体の開放手順
     Panasonic DMC-G1 解体新書 (2) スイッチ基板の回路解析
     Panasonic DMC-G1 解体新書 (3) スイッチ基板のフレキの改造
     Panasonic DMC-G1 解体新書 (4) 2段動作スイッチ実装時の動作シュミレーション
     Panasonic DMC-G1 解体新書 (5) 「単動作スイッチ+電子回路」方式の考察
     Panasonic DMC-G1 解体新書 (6) 上部/前部筐体の開放手順
     Panasonic DMC-G1 解体新書 (7) リモコンジャック基板の改造
     Panasonic DMC-G1 解体新書 (8) 専用リモコンの回路
     Panasonic DMC-G1 解体新書 (9) 専用リモコンの押しボタンの製作
     Panasonic DMC-G1 解体新書 (10) リモコン筐体とジャック部の製作


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by Ataron | 2011-05-12 16:24 | 撮影機材/技術 | Comments(2)