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カメラボディの塗装面の剥離

2015年 11月 10日
Panasonic DMC-G1 は2008年末の発売で、生産から7年位経っているんですが、ボディの艶消し塗装にべとつきが出始めました。 グリップ周囲と液晶背面が酷く、手指が触る場所から始まるものなのでしょうか。

EOS Kiss DN の塗膜を剥離した経験があったので、DMC-G1も塗装面を剥離することにしました。
用意した道具は下の様なものです。
カメラボディの塗装面の剥離_b0174191_00214084.jpg
①無水エタノール
薬局で購入して来ました。 下手に溶剤を使うとプラボディの表面が滅茶苦茶になりかねません。 効率良く剥離できる剥離剤もあるでしょうが、無難なのはこれ。 レンズ等の清掃にも使えるシルボン紙とこの無水エタノールは、撮影機材のメンテには必須アイテムです。
②ワリ箸
先を随時カッター等で整形しながら、剥離用のヘラとして使います。 硬度が丁度良く、プラスチック面にキズが着き難いです。
③ワリ箸の先にシルボン紙を巻きつけたもの
広い面には、これにエタノールを吸わせて表面を拭って行きます。



既に塗膜が緩んでいる場所は、③で比較的簡単に綺麗に剥がせましたが、塗装が正常な部分も剥がさざるを得ません。 剥がした部分だけが光沢面になり、不釣合いになるからです。 しかし、正常な塗装面を剥がすのはとても大変です。 ②の裸の箸ヘラにエタノールを付け、それだけで塗装面を傷付けて剥がし、シルボン紙と箸ヘラで拭う作業を繰り返しました。
カメラボディの塗装面の剥離_b0174191_00214440.jpg
写真の左側は、ボディの左肩部分の塗装面を、裸の箸ヘラで荒らしたところです。 これを丁寧に剥離した後が右側。 マイクロフォーサーズのロゴマークやスイッチの文字表示などが消えてしまいました。 上面の Panasonic のマークの様に、消さずに処理出来る部分もあります。

2日程の徹夜作業で、底面とマウント周囲を除いた殆どの部分を剥離しました。 光沢のある黒ボディは違和感はありませんが、持つとすべり易く感じます。
カメラボディの塗装面の剥離_b0174191_00214821.jpg
剥離は2段階に進む様です。 最初の段階では表のウレタン塗装面が剥離し、次に下地面が剥離する様に見えます。 これが同時に出来てしまう所もあれば、下地面が残る場所もあります。 下地面が強固で放置した場所もあり、そこは良く見ると光沢が劣るのですが、一見しては判りません。

ボディ全体を綺麗に剥離するのは、根気と労力を要します。 剥離するのは劣化の進んだ場所だけに留め、剥離した部分にウレタンゴムのシート(裏面糊付き)を貼る様な、部分的な補修というのも、時間が短縮出来て合理的かと思われます。 グリップ部のウレタン貼りの詳細は過去の記事を参照ください。



by Ataron | 2015-11-10 01:22 | 撮影機材/技術 | Trackback | Comments(0)
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